遠藤淳一さんの宿|福島県福島市・高湯温泉
開湯410年余の高湯温泉は古くは信夫高湯と呼ばれ、山形の蔵王、白布とともに“奥州三高湯”と称せられた。この温泉の一番の魅力は、毎分3200l余りもの自然湧出泉を誇り、宿8軒と共同浴場1軒のすべての施設で、自然流下の源泉かけ流しを堅持しているところにある。
吾妻屋はその約4割の湯の権利を持つ湯元の1軒で、とりわけ風呂の充実度がすごい。男女別と貸切風呂の内湯のほか、屋外の湯小屋「風楽」に貸切露天3つ、5分ほども歩いた林間の高台にある「山翠」に男女別露天を備える。しかも部屋数は10室に抑え、日帰り入浴不可なので、宿泊客はほとんど貸切状態で名湯が堪能できる。まさに贅沢の極みである。主人が自ら包丁を握る料理と、笑顔とお話が素敵な奥さんのファンも多い。
福島駅から路線バスで35分とアクセスは便利だが、磐梯吾妻スカイラインの北側入口にあり、標高750mで自然は豊か。車道が行き止まりとなる冬季などは、秘湯の雰囲気さえ漂う名湯である。
(飯出敏夫)
◆トップの画像は・・・「山翠」の露天風呂(女湯)。利用時間は早朝~日没
吾妻屋 | |
住所 | 福島県福島市町庭坂字高湯33 |
TEL | 024-591-1121 |
URL | http://www.takayu-azumaya.jp/ |