湯元長座（ゆもとちょうざ）

小瀬慶孝さんの宿｜岐阜県高山市・福地温泉

約20年前、某女性誌の取材で伺ってすっかりファンになって以来、何度となく通っている思い出の宿。当時は20代、まだそれほどいろんな宿に泊まったこともなく、こちらの重厚な作りの内湯に、広々として奥飛騨の山並みの美しい露天風呂に、はじめて囲む囲炉裏端での食事にいたく感激したものです。

間が空いたこともありましたが、プライベートで再訪しても、変わらない温泉の気持ちよさと幸せな食事に加えて、そのたびにどこかが、何かが新しくなっているのです。今やなかなか予約の取りづらい、人気の宿になっても「進化しよう」という心意気を忘れていないところがさらなるリピーターを生み続けているのかも。

何が一番好きって、丸太作りのダイナミックな内風呂のリラックス効果。それまでは明らかに露天風呂派だったのですが、ここではじめて「内風呂にずっといてもいい」と思ってしまったほど。段差の部分に寝転がって時を過ごしていると、日常のイヤなことなんて全部スポっと抜け落ちてしまいます。　　

（井上智明）

◆トップの画像は・・・「気持ちよすぎる内風呂での至福のとき、笑顔になれます」