槍見舘（やりみかん）

林英一さんの宿｜岐阜県高山市・新穂高温泉

東京・新宿から、中央線特急「あずさ」に揺られ2時間半。終着・松本駅前から、高山行の特急バスで安房トンネル経由１時間半。平湯温泉で乗り換え約30分。奥飛騨温泉郷・新穂高温泉「槍見舘」は東京からはひたすら遠い。でも、半日近くかけて足を運んだ先に極上の露天風呂天国が待っている。

そのシンボルが、混浴露天風呂「槍見の湯」。蒲田川に面した開放感溢れる広い石造りの風呂の先に見えるのは、宿の名の由来にもなった北アルプスのシンボル・槍ヶ岳。頂の白い残雪を眺めながら、ぬくぬくと最高のひと時だ。

もう一つの混浴露天「まんてんの湯」は、槍見舘で最も歴史ある湯船。夜中、満天の星空を眺めれば、時間が経つのも忘れてしまう。

このほか、滑り台とブランコ付きの風呂がある「森の湯」など、バリエーション豊かな貸切露天が5つ。また、宿泊客専用の木の香漂う大浴場も魅力的だ。

飛騨牛を使った料理も楽しみで、どんなに時間をかけでても、足を運びたい宿である。　　

（望月崇史）

◆トップの画像は・・・蒲田川の上流奥に槍ヶ岳を遠望する「槍見の湯」