板倉あつし

伊勢志摩取材を終えて、鳥羽から伊良湖岬まで伊勢湾フェリーに乗船しました。すると、嬉しい事に、伊良湖岬で「ラリーニッポン2011」出場の一行と遭遇。

このイベント、内外の素晴らしいクラシック・カーたちが、東京~横浜~山中湖~箱根~静岡~伊良湖~伊勢神宮~長浜~比叡山~京都間、約一千キロを4日間で駆け抜けるというもの。英国のスポーツカー54年式ACエースを駆るのは、雅楽演奏家の東儀秀樹氏、俳優の唐沢寿明氏は67年式トヨタ2000GTで出場、彼の2000GTはオープンタイプでしたから、映画「007は二度死ぬ」のロケに使われた現車でしょうか?

参加車両は70余台。小は360CCのホンダZから、ホンダS800、マツダ・ファミリア・プレスト・ロータリー・クーペ、セリカ1600GT、フェアレディSR311、スプリンター・トレノ、石原裕次郎の愛車と同型のガルウィングのベンツ300SL、フェラーリ・ディーノ、ジャガーEタイプ、ジャガーXK、MG、オースチン・ヒーレー・スプライト、ポルシェ356、モーガン、BMW30CSI、BMW507ロードスター、アルファロメオ・ジュリエッタ・スパイダー、トライアンフTR2、ボルボ122S、白洲次郎の愛車ベントレーの同型車まで、マニア垂涎の名車揃いでした。

早速参加者にインタビュー。東京都から参加した会社経営者の阿部氏の愛車は英国車、53年式サンビーム・アルパイン。メーカーは既に現存していません。グレース・ケリーが劇中で乗っていたエレガントなカブリオレ。ボディの色もソレに合わせて塗り替えたそうです。「クラシック・カーは蒸気機関車と同じ、文化ですよ」とご機嫌でした。

観光庁もバックアップしているこのイベントは、2011年10月24日に無事ゴール。2012年の開催が今から楽しみです。スタート地点、途中のチェックポイント、ゴール地点の情報、来年の開催予定などは、ラリーニッポンのサイトでご確認を。博物館展示品クラスの美しい車体、胸躍る排気音、単なる移動のための道具ではない「のりもの」文化に是非ふれてみてください。旅好きは鉄道ファンばかりではありません。“無類の車好き”板倉でした。

53年式サンビーム・アルパインと阿部氏

54年式ACエースの東儀秀樹氏

67年式トヨタ2000GTを駆る唐沢寿明氏

フェリーに乗り込む1925式ブガッティT35A

板倉あつし