旅館すぎもと

花岡貞夫さんの宿|長野県松本市・美ヶ原温泉

のんべえと食いしん坊で知らない人はいない湯宿といえば、旅館すぎもとである。ご主人の花岡貞夫さんは料理人でもあり、理念は「楽しくなければ美味しいとは言えない」。創作料理は、飲まずにいられない美食だ。

魅惑の晩餐への序章は玄関から始まる。民芸風ののれんをくぐると、シャンデリアに松本家具のアンティークソファのロビー。心地よいジャズがこだわりのオーディオから流れている。温泉へ向かう中庭には奈良時代から湧く束間の湯源泉があり、湯上りに寛ぐ椅子と松本のクラフトビールがキンキンに冷えて並んでいる。内湯で軽く温まり、丸石が印象的な露天風呂へ。弱アルカリ性単純温泉の優しい肌触りに癒される美肌の湯だ。

最初は、ずらりと小鉢が並ぶ前菜。これだけでお酒がすすむ。赤身が特徴の馬刺しは様々な薬味で味わうのがすぎもと流、炊いたわさび菜、唐辛子味噌、時には生うに、なんてことも。「面白いでしょ」と、花岡さん。信州の地酒、ワインも揃う。しめは手打ちの十割蕎麦だ。 

(石井宏子)

◆トップの画像は・・・「湯上りは中庭で松本のクラフトビールを」
 

旅館すぎもと
住所 長野県松本市里山辺451-7
TEL 0263-32-3379
URL http://ryokan-sugimoto.com/