中元千恵子
今年の第4回「旅の日」川柳に、鳥取県の岩美町(いわみちょう)が協賛してくださった。そんなご縁もあって、取材を兼ね、去る5月26日に岩美町で開催された「第3回浦富(うらどめ)海岸ジオウォーク」に参加した。
浦富海岸は山陰屈指の海岸美といわれるリアス式海岸。美しいだけでなく、地質学的にも非常に貴重で、“山陰海岸ジオパーク”に含まれている。
ジオパークは、大地の博物館ともいわれ、科学的に特に重要で美しい地質遺産を多く含む自然公園の一種。山陰海岸では約2500万年前の日本海形成に関する貴重な地形が見られ、京都府から鳥取県にかけて、東西約110km、南北最大30kmが山陰海岸ジオパークに指定されている。ジオウォークは「ジオパークを歩こう!」というイベントだ。
当日、朝9時30分、町の海岸線の中央部にある田後(たじり)港に県内を中心に337人が集まった。3コースに分かれて出発。田後の集落を抜けて高台へ上がると、間もなく眼下に真っ青な海が広がった。
私が歩いたAコースは景勝地の連続だった。離れ岩が海にせり出すダイナミックな景観の菜種五島、白砂が美しい城原(しろわら)海岸、静かな入り江に大小の岩が点在する箱庭のような眺めの鴨ヶ磯海岸……。驚くほど透明な海を見ながら歩き進むと、“静”と“動”の景観が次々に展開され、見飽きることがない。
※ジオパーク、山陰海岸ジオパークについて詳しくお知りになりたい方は下記URLをご参照ください。
http://sanin-geo.jp/
中元千恵子