令和6(2024)年10月26日土曜日、4年ぶりに東西合同例会が開かれました。場所は第42回(2022年、創立60周年-第35回旅の日)「日本旅のペンクラブ賞」を贈らせていただいた「別府八湯温泉道 名人会」に敬意を表して、大分県の別府市。言わずと知れた温泉地で湯量・源泉数ともに日本一です。別府市内全域に点在する8つの温泉地を総称し「別府八湯」と呼ばれています。
大分空港や別府駅前の観光案内所にパスポートサイズの赤いスタンプ帳が売られていますが、これはパスポートならぬ「スパポート(110円)」といい、「入湯記念印」というスタンプを集めると「別府八湯温泉道段位」が認定される入湯修行(スタンプラリー)に参加できます。登録施設は235湯。そこで入湯記念印を2個集めると初級、8個で初段、16個で二段といった具合で認定され、88個集めると「名人」に。そうすると、やっと「別府八湯温泉道 名人会」に入会する資格を得られるというわけです。
別府八湯温泉道 名人会」とは、名人段位に認定された者だけが参加できる会です。現理事長は坊主頭に丸眼鏡で「別府の一休さん」の異名を持つ、ピンクの作務衣がトレードマークの花田潤也さん。副理事長は市内で「コトリカフェ」を経営する八木みちるさん(旅ペン会友)です。約300名あまりの名人からなりたち、大分県外在住の名人を「支部長」と定め、日本国内に支部が30箇所、海外は韓国、台湾、ドイツ、ウガンダ、アメリカ、オランダ、そしてこの度オーストラリアが加わりました。
会の活動は名人同士の懇親やスパポート普及、温泉セミナーの開催に留まらず、別府温泉まつりへの参加や、温浴施設の清掃、それに観光客への温泉案内(アテンド)など、地域内外への活性化に寄与しています。
そんな「別府八湯温泉道 名人会」がNPO法人化して10周年の記念式典に、今回は当会が駆けつける形になりました。会場はホテルサンバリーアネックス。美肌の湯として知られる大浴場があります(現在は立ち寄り湯は受け入れておらず、宿泊者のみ)。宴会場には、大きな丸テーブルが並び、名人たちと長野恭紘別府市長や観光局職員、温浴施設のオーナーたちが集合。基調講演は名人会会員でもある、当会の板倉あつし理事が「移住地としての別府の魅力」について40分ほどの別府愛あふれるスピーチをされました。祝賀会では「よいゆー!」のかけ声で九重町にある八鹿酒造の樽酒を割り、鏡開きが行われました。

2日目は別府駅前の観光案内所に集合し、亀の井バスの「地獄めぐりバスツアー」に参加。名人会メンバーと一緒に「ツノ付あか鬼バス」に乗り込むと、所要時間3時間で7つの地獄を巡ってくれます。最後にツアーを離脱して、板倉理事の提案でお寺保有の温泉「長泉寺薬師湯」に立ち寄り湯。スタンプをおしました。
ローカルバスで鉄輪に戻り、湯気立ち上る街並みを麦焼酎二階堂のソーダ割り「ニカソー」片手に散策。滝のような勢いの川にまで湯気が立ち、これは温泉を活用しきれず海に捨てている状態だそうです。
ひょうたん温泉(旅ペン会友)で昼食をとり入浴。再び路線バスで駅前に戻り、夕方には「別府八湯温泉道 名人会」との懇親会が、和食居酒屋で行われました。
3日目はオプション例会です。名人会のメンバー工藤宏太事務局長(旅ペン会友)らも同行し、別府駅周辺を徒歩で巡りました。途中、東京で癒やしコンシェルジュを営む佐藤誠名人(旅ペン会友)がすかさずビールを買ってきて、休憩所でプチ宴会となる場面も。
旧別府郵便電話局電話分室で、別府市創造交流発信拠点「TRANSIT」の1階にある「別府八湯温泉道 事務局」にて、これまで集めてきたスパポートのスタンプ数に合わせ段位認定。今回の別府市長表敬訪問は、名人会10周年を期に訪れた我々「日本旅のペンクラブ」の例会の報告を兼ねています。「別府八湯温泉道 名人会のみなさんは、県外のイベントでも駆けつけ盛り上げてくれて、この赤と黒の法被を見ると、いつも心強いです」と長野別府市長は笑顔をこぼし、「温泉の活用問題など、さまざまな取り組み広く伝えているつもりですが、なかなか伝わっていないのが現状。ぜひ、日本旅のペンクラブさんのお力をお借りして、発信していって欲しい」と話されました。
TOPの画像/別府八湯温泉道 名人会のNPO法人設立10周年を祝って、長野恭紘別府市長を表敬訪問

日本旅のペンクラブ2024年東西合同例会 概要
2024年10月26日(土)〜28日(月)
※3日目はオプション例会
<コース>
1日目:ホテルサンバリーアネックス(別府八湯温泉道 名人会NPO法人化10周年記念式典)
2日目:地獄めぐりバスツアー→長泉寺薬師湯→ひょうたん温泉→懇親会
3日目:別府駅前湯巡り→別府八湯温泉道初段申請→別府市長表敬訪問
<参加者>
伊東浩、鵜川澄弘、小河原正樹、コヤナギユウ、末廣昌代、露木孝志、長尾祐美、(関西部)岸上小夜子、片岡一郎、松井敏行、(会友)岡崎善七(敬称略)、企画:板倉あつし
〈written by コヤナギユウ〉