壱岐のパワースポットでコロナを吹きとばせ!|板倉あつし

長崎県壱岐市は、海産物の宝庫で麦焼酎発祥の地でもある食いしん坊垂涎の島。この離島に日本旅のペンクラブの会友で日本秘湯を守る会会員、ミシュランガイド長崎掲載の宿、壱岐湯本温泉「平山旅館」はある。テレビ番組のロケで訪れた「くいしんぼう」松岡修造氏が、そのパワーに圧倒されて揮毫した「平山女将は壱岐のパワースポットだ」の言葉以上のパワーで旅館どころか、島ごとグイグイと牽引するのが大女将の平山宏美さんだ。

朝食の名物は、自家農園で宏美さんが自ら無農薬栽培した、紫カラシ菜・わさび菜・ミックスレタス・サラダ春菊・クレソン・赤大根・紫大根・青長大根・紅芯大根・紅くるり大根・セロリ・紫人参・人参・パプリカ・坊ちゃん南瓜など、15種以上の生野菜をフラワーアレンジメントのように華やかに盛り付けた「大女将の無農薬野菜サラダ」。朝食の強いインパクトで、日本屈指のセンスで腕を振るう若旦那の周太朗くんの料理が霞んでしまう程なのだから気の毒である。

平山旅館の温泉は応神天皇が産湯に使ったと伝わる千年温泉。その泉質はナトリウム-塩化物温泉で、加温加水循環ろ過消毒のない正真正銘の源泉かけ流し。浸透圧が大きく、成分が皮膚から入り易いため、神経痛、リューマチ、皮膚病、切り傷などにも効果が高く、深部体温が上がり免疫力もアップする。自粛休業の間に館内の襖・畳・木部を一新、コロナ対策も万全だ。

噂の大女将が、昨年オープンさせた古民家「HOSHIZORA」は、広々とした一軒家を丸ごと借りる方式の宿。良識の範囲なら、愛犬を室内で自由に放せるので、愛犬家に大好評。地元の新聞社を主宰していた人物から買い受けた建物の2階には特大の本棚があり、その大量の蔵書を眺めるだけでもうっとりとしてしまう楽しさ。1階2階どちらにも薪ストーブがあり、室内でもアウトドア体験ができるから、子供達も大喜び。トイレや風呂の設備は最新式。宿のアメニティは平山旅館と同じだから快適そのもの。

食事は、降るような星を眺めながらのBBQが人気だが、平山旅館の料理も選べるので、食通でも満足必至。もちろん平山旅館の温泉も利用できる。朝の連続テレビ小説の主演女優もお忍びで泊まりに来るという、極上のプライベート空間はコロナ禍の今、本領を発揮している。
(板倉あつし)

こだわりの一軒家で愛犬と自由に楽しめる壱岐の隠れ家「HOSHIZORA」

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食べるのを躊躇するほど華やかな「女将の無農薬サラダ」